ディテール名称

ディテール名称カテゴリは様々なアパレル商品のディテールについて解説したページ一覧です。各ページではディテールの特徴、用語の意味をわかりやすく画像付きで解説しており、関連用語も調べることができます。

 

Table of Contents

ネックライン

ネックラインとは衿ぐり線の総称。首の回りの輪郭を意味し、首や肩、胸より上の部分で衣服との境になる線や形を言う。または、衣服の首回り全体を指し、衿なし服の衿ぐり線や衿付き服の衿付き線だけでなく、首回り寸法を言う場合もある。
その形状やくりの大きさなどによってデザインバリエーションがあり、それぞれに異なった名称がある。仏語ではアンコリュールと言う。

 

カラー(衿)とは衣服の首回り部分、およびそこに取り付けられた縁取りのこと。英語でカラー、仏語ではコルと言い、どちらも首を意味するラテン語のコラムに由来する。ただし、日本語で衿と言う場合は上衿・下衿を包括して使うことが多いのに対して、基本的にカラーやコルは身頃に取り付けられた部分を指し、身頃が折りかえったラペル(下衿)とは区別して使われる。
もともと、衿は衣服の端の摩擦やほころびを防ぐことや、寒冷地における防寒を目的として生まれたもの。のちに装飾的な役割に重点が置かれるようになるが、西欧では中世まで衿は付かず、ただ首回りをあけただけであった。
13世紀に初めて細い帯状のものが付いてからは、いくつかのデザイン上の返還をたどり、衿は衣服の装飾に欠かせないものになった。現在の衿はシャツカラースタンドカラーフラットカラーロールカラーテーラードカラーのほか、多様なバラエティーがある。

 

ラペル

ラペルとはコートジャケットなどの前あきの部分の折り返された部分。身頃の見返しが衿の返り線から表に折りかえってラペルとなる。日本では上衿と下衿を包括した衿がよく使用されるが、英語では上衿(カラー)とラペル(下衿)は区別される。ノッチドラペルなどが代表的。

 

明き

明きとは、様々な目的で衣服に作られる、明いている部分を指す。
その目的としては、着脱を目的として作られるものと、運動量や装飾を兼ねて作られるベンツやスリットなどに分けられる。 明いている部分によって、前明き、後ろ明き、脇明き、袖口明きなどと呼ばれ、留め方によっては明き、ファスナー明き、スナップ明きなどと呼ばれる。英語では「オープニング」と総称される。

 

スリーブ

スリーブとは袖、腕を包むために筒状になった衣服の部分。仏語ではマンシュという。また、和服の袖に相当する。通常、身頃アームホールに縫い付けて形づくられるが、身頃から裁ちだしてつくるラグランスリーブキモノスリーブといった袖もある。
一般的な付け袖は、一枚仕立ての袖と、スーツなどに見られる二枚袖とに大きく区分されるが、袖の長さによっていくつかに区分され、それぞれに呼称がある。また、デザインについては、シルエット、袖付け、カフスなどによるバリエーションがある。

 

ショルダーライン

 

カフス

カフスとは袖口の事。外側に折り返すタイプと、袖先に伸ばして付けるタイプがある。袖と共布を使う場合が多いが、別布使いやカフス使い等でデザインのアクセントとする事もある。
袖口の他には、パンツの折り返しや幅広の腕輪、手袋の手首回り、ブーツ等の折り返し部分もカフという。その複数形がカフス。仏語ではマンシェットと言う。

 

プリーツ

プリーツとは衣服や布地に付けられた「ひだ、折り目」、または「ひだをとる、たたむ」の意。衣服の場合は、1)運動量を持たせる、2)装飾として、3)立体感を表現する等の目的で用いられる。通常、プリーツは折り山が端から端まで消えずにきちんとたたまれたものを指し、折り山が途中で途切れたものはダーツ、折り目があいまいなものはタックとして区別している。ひだの取り方や形によって名称も異なるが、プリーツを大別すると、アコーディオンプリーツワンウェープリーツボックスプリーツが上げられる。

 

ヘム

ヘムとは、衣服などの「裾、縁」「縁取り、縁縫い」などの意。主にスカートドレス、上着などの裾線を指し、袖口、シャツの裾、フリルの外縁なども言う。

 

ポケット

ポケットとは物を入れるために衣服に付けられた布片や小袋のこと。大きくは、衣服の外側に取り付けるものをアウトサイドポケット、内側に付けるものをインサイドポケットと分けられるが、構造的には、共布や別布を貼り付けるパッチポケット、布に切り込みを入れてつくる切りポケット、雨ぶたの付いたフラップポケットなどが代表的である。
ポケットは元来、手回り品を入れておくという実用性から生まれたもので、かつてヨーロッパでは、衿や頭巾、袖などに金品を隠していたとされる。その後、ベルトに吊るして使う製や製の小袋が登場し、それがポケットのルーツと思われる。16世紀には、男性用のパンツに物入れとして袋状の装飾が付いたのに続いて、17世紀には男性用の上衣にも付けられるようになった。女性の衣服に定着したのは20世紀に入ってからである。シャネルがスーツポケットを付けたのは、装飾性よりも実用性を重視したからと言われている。現在、ポケットの種類は作業服に見られるような機能主体のものから、デザイン主体のものまで、形も様々である。仏語ではポッシュ、日本語では隠しとも呼ぶ。

 

その他ディテール

 

シルエット

シルエットとは「影絵、輪郭」の意。語源は類15世時代の大蔵大臣シルエットが倹約政策で不評を買い、やせた影法師の漫画で諷刺されたこととされている。ファッション用語としては「服の外形」、服を影絵にしたときの外形の輪郭を指す。
Aラインティアードシルエット等と呼ばれているものがそれで、この場合のラインはシルエットラインの略である。一般にファッション商品のデザインは、シルエット、ディテール・デザイン、色、柄、素材の四つの構成要素で成り立つとされている。類似語にスタイル、ルックがある。


出典: ファッション用語辞典『apparel-fashion wiki(アパレルファッション・ウィキ)』

TOP PAGEへ戻る