意匠糸 のバックアップ(No.5)
意匠糸とは素材や太さ、色などの異なる糸を2~3本撚り合わせたり、特殊な機械操作によって部分的に太い部分をつくったり(スラブヤーン)、ネップ(繊維の小さな固まり)を撚り込んだり、色合い、撚り数などを故意に不均一にしたりして、変化に富んだ装飾的な外観をもたせた糸を意匠糸またはファンシーヤーン?、飾り糸という。
この意匠糸は婦人衣料用として多く使われる。意匠糸にはつくり方によってつぎの二種に大別することができる。
①糸をつくる段階で、変化を持たせる。すなわちスラブヤーン、太さをいろいろに変化させるストラクチャードヤーンやネップヤーンなど。これらは単糸の意匠糸となる。
②笹牒糸することによって変化を持たせる。ループヤーンやリングヤーンなど。これらはすべて双糸となる。
意匠糸としての定義には明確なものがないので、杢糸や霜降り糸など色の変化だけの糸も意匠糸に入れている向きもあるが、多くの場合、形に変化のある糸を意匠糸といっている。しかし形だけでなく、形と色の両方をとり入れた意匠糸も多い。すなわちループ側の糸の色とベースになる糸の色を変えたり、ネップの色を変えたりすればさらに意匠的な効果を出すことができる。一般に意匠糸を使うには全面的に使うことは少なく、普通、糸の中に数本おき~数十本おきに配して使うことが多い。
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出典: ファッション用語辞典『apparel-fashion wiki(アパレルファッション・ウィキ)』