羊毛 のバックアップ(No.3)


羊毛とは緬羊、すなわち羊(ひつじ)のを刈ったものである。もともとは褐色や黒色で、これでは衣料にするには不適当というところから、長年月をかけて交配を繰り返し、やっと19世紀になって白色の羊をつくり出すことに成功した。これがメリノ種である。

もともとヨーロッパ、オーストラリアは気候の点で羊の飼育に適していたため、綿よりもはるかに早くヨーロッパで普及した。身体の部位によって繊毛の細いところと太いところがあり、細いところのものが高級になる。羊毛は他の繊維に比べて最も保温性にすぐれている。これは羊毛繊維の表面を覆っている屋根瓦のような「うろこ(スケール)」があるためと、波状の屈曲(クリンプ)が1cm~たり3-12あって、になった場合に空間が多くできるためである。

さらに、羊毛は他のあらゆる繊維の中で最も吸湿性の大きな繊維で、しかも外からの水は撥き、適度の張りがあり、しなやかで風合いがよく暖かいという数々の特徴をもっている。しかし一面、比較的強度が低い、虫に弱い、家庭選択が難しくドライクリーニングが必要、などの欠点がある。

羊毛の長さ、太さは種類によって大きく異なり、また長さは年l回の胸毛と2回の狗毛によっても異なる。しかし、最も一般的なメリノ種で長さは5-10cm、太さは18-23ミクロン(3-6デニール)ぐらいである。羊毛は長さ、太さに大きな差があるので、これを梳毛紡毛に分けられている。

梳毛は長い細い繊維で細いに適し、紡毛は短くて太い繊維で太いに適したものである。紡毛は必ずしも下級品ではなく、太くてもツイードのようなざっくりした趣のある製品をつくることができる。羊毛の特徴の一つに縮絨性(フェルト化現象)がある。羊毛に石けん(アルカリ)と熱を与えてもむとお互いに繊維がからまって固まりになる。この性質を利用してフェルト帽子などのフェルト製品や縮絨織物が作られる。しかしこの性質は反面、欠点ともなり、家庭洗濯が難しいなどの原因にもなっている。

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出典: ファッション用語辞典『apparel-fashion wiki(アパレルファッション・ウィキ)』

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