エアジェット紡績
エアジェット紡績とは高速紡績法の一つで、エアー仮撚式結束紡績のこと。空気紡績、オープンエンド紡績とも呼ばれる。フロントローラーから送り出されたスライバー(繊維束)の両端を把持して、エアージェット(回転する空気流)の中心部に通すと、スライバーの周辺からはみ出している繊維が空気の回転で束に巻き付き、外側から締め付けるようにして糸になる。仮撚りの為、糸の中心部には撚りがかからず、繊維は平行のままである。この一連の操作を行う機械を空気精紡機という。この方法で作られた糸を空気精紡糸、空紡糸、オープンエンド精紡糸、BD糸と呼ばれる。
主に10~20番手綿糸生産に用いられる手法で、かさ高度が高く、ふっくらしていながら表面がカサカサとドライな風合いが特徴の糸が仕上がる。織物ではデニム、編物ではカットソー用の天竺生産に使用されている。SAINT JAMESのシンボルアイテムとなっているボートネックTシャツにはこの糸が採用されている。