アンコン仕立てスーツ

アンコン仕立てスーツとは「無構造服」。アンは否定、打消しの意味の接頭語。コンストラクテッドは「組み立てられた」の意味。
これまでの背広の絶対必要条件とされていた裏地、芯地、パッドを極力無視して仕立てられた、新しいスーツの名称である。
このようなスーツが生まれた背景には、イージーケア性を好む現代人の志向、よりソフトな服を追及するカジュアルファッションの伸展、レジャーライフを希望する生活態度などがある。また、スーツに限らず「アンコンストラクテッドな服」と表現することがあるように、すべての衣料にこうした傾向が伺える。”アンスーツ”、アンコンストラクテッドスーツとも呼ばれる。
裏地・芯地・パッドなどの付属を最小限におさえることで、布地を体に沿わせソフトな着心地感になるのが特徴。
生活様式のカジュアル化がすすむ中で、重衣料的なビジネススーツも必然、歩みより、コットンポリエステルなどのハイテク繊維で作られるカットソーパンツなどとも相性の良いアンコン仕様は、スーツスタイルにとって欠かせないアイテムとなっている。
また、雨降り袖といわれるシャツ袖仕立て、マニカ・カミーチャを特徴とするナポリタンクラシコも付属類を極力省いたアンコン仕立てと言ってよく、その風通しの良さや軽さから、夏用はもちろん、秋冬用のシルエットとしても多くのファンを持つ。

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出典: ファッション用語辞典『apparel-fashion wiki(アパレルファッション・ウィキ)』

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